この子が輝ける場所はどこですか?

進路選択 高校受験

1年半ぶりの上海で、中国語が上達⁉︎

先日、1年半ぶりに上海へ行ってきました。

さまざまな職種の方をアテンドしての上海旅です。

 

中国は、ほぼ英語が使えません。

タクシーにしろ、飲食店にしろ、中国語が必要です。

ですから、日本から観光に行った場合、通訳なしでは食事することにも一苦労します。

 

で、今回は1年半ぶりの中国語。

で、実際に行ってみて感じたのは、
「あれっ?昔より上達してない?」
ってことでした。

 

自分は「できない」という思い込み

以前、上海で暮らしていたときには、僕よりも中国語が堪能な人がたくさんいました。

同僚の中には、中国語の検定試験に合格をしている人もたくさんいます。

現地で中国語を学んでいる人もいました。

ですから、マンションや警備スタッフの方と談笑されている方も見えました。

 

で、僕はと言うと、タクシーや飲食店で困らない程度の中国語しか話せません。

ほとんど聞き取れません。

ですから、自分の話す中国語に、自信はありませんでした。

 

ところがです。

1年半ぶりの中国。

当然、語学力は低下しているはず。

それなのに、なんだか上達している感じがしたのです。

 

どうしてそんなことが起こったのでしょうか。

 

 

頼られると、できる人の気分になるのだ!

今回のアテンドは、日本からのお客様です。

だれ一人、中国語が話せません。

どこに行くにも、何を注文するにも頼りにされます。

トイレを探すことも、メニューをもらうことも頼りにされます。

 

そう、以前の環境では中国語が下手だった僕。

でも、今回のアテンドでは最も語学力のある人になったのです。

そう!

語学力の問題ではないのです。

自分で、勝手に生み出していた「自分像」があったのですね。

 

できない自分。

できる自分。

 

それを作り出していたのも、自分でした。

 

こういうことは、子どもたちの世界でもあることではないでしょうか。

 

高いレベルでつぶれる子もいるのだよ

より高い環境に行けば、子どもたちの力は伸びると信じられています。

でも、本当にそうでしょうか。

そのように、育てられているでしょうか。

 

より高いレベルの学校を目指し、その結果その中で付いていくことができずにドロップアウトする子どもたちを見てきました。

たくさん見てきました。

 

一方で、「スベり止めの学校しか受からなかった」と涙を流した子がいました。

入学して数日。

「テストで一番になったよ」

「私、学級委員に選ばれたよ」

という報告をしに、うれしそうに顔を出してたんですね。

 

この子が本当の意味でキラキラ輝く環境。

そういうものを一緒になって探すことが大事なんです。

学校選びもそう。

習い事なんかもそうですね。

 

「より高いレベル」

「より有名」

それが必ずしも、その子を輝かせるとは限りません。

 

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

この子が本当に輝く場所は、どんな場所ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。