子どもの進路希望が親の望む学校じゃなかったら

勉強しない子

我が家は成績表やテスト答案を目にしない。

「目にしない」と言うと語弊があるね。

子どもが持ってこなきゃ見ない、と表現しておこうか。

 

 

テストの点数が良かろうが悪かろうが、それで「褒める」とか「叱る」とか、そういうのがない。

だから、子どもたちは気兼ねなく見せにくる。

 

 

それを見て僕ら夫婦は、「すごいなぁ」「がんばってるなぁ」と声をかけるだけ。

「もっとこうしたらいい」とか「もっとああしたらいい」とか、ない。

「ない」から言わない。

 

 

「見せなさい」と言わないとテストを見せないご家庭も多いらしい。

そりゃ仕方がないよ。

だって、見せたくないんだもん。

 

 

見せたら叱られる。

見せたらアドバイスをされる。

見せたら「もっとがんばれ!」と言われる。

そんな家庭では、答案など見せたくないよね。

 

 

たとえばさ、お母さん!

料理を作るたびに叱られる。

調理を作るたびアドバイスをされる。

料理を作るたび「もっとがんばれ!」と言われる。

そんな家庭で、あなたは料理を作りたいと思うだろうか?

 

 

逆から考えたらわかることさ。

大切なことは想像力さ。

 

 

 

そんなわけで、僕は子どもの成績を気にしたことがない。

そんな僕にあるお母さんが質問してくれた。

 

 

「もし、子どもが自分(親)の思う学校を希望しなかったらどうする?」

 

 

まず、大前提が間違っている。

子どもの人生を決めるのは子どもだ。

誰かに自分の人生を決められるなんて「糞食らえ」だよ。

 

 

そもそも僕には、子ども行ってほしい学校などない。

行きたい学校に行けばいい。

だって、彼らがどこの学校に行くかなんて、僕の人生に1㎜も影響を与えないんだもん。

 

 

そうでしょう?

ねえ、そうでしょう?

 

 

子どもの高校名や大学名が、親の人生になんか影響与えるの?

なんで自分の人生に関係のないことにまで口を出すの?

 

 

俺はこの子じゃないし、この子は俺じゃない。

 

 

 

親としてウンヌンカンヌンとおっしゃる方もいる。

子ども任せは無責任とか言う人もいる。

 

でも、思うんだ。

幼稚園や小学生ではない!

中学3年生なんてもう十分大人だよ。

 

 

彼らには十分な判断力がある。

意思がある。

だから、それを応援してあげるだけでいい。

 

 

だいたい、あれだぜ?

親の望む通りの進路を選んだ挙句、幸せな人生が待っていなかったら、お前、責任取れるのかよ?って話じゃん!

 

 

お母さんの希望通りの人生を生きてきました。

でも、私、幸せじゃないんです。

 

 

そんなママさんたちによく出会うんだ。

そのたびに思うよね。

俺はこの子を幸せになどできないんだ。

この子はこの子の力で幸せを選ぶんだ!って。

 

 

僕はそれを信じてる。

我が子たちを信じてる。

だから、別に学校なんてどこでもいいし、成績なんてどうだっていい。

それは「興味がない」とかそういう意味じゃない。

 

 

信じてるから手放している。

つまり、そういうことなんだよなぁ。

 

 

あなたに贈る魔法の質問

子どもがあなたの理想を生きないと、
 あなたの人生にどんな影響を与えますか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。