ど〜でもいい子だったら、イライラなんてしないさ。

忘れ物を捨てられる

スープカレー屋の苦い思い出

先日、某空港でスープカレー屋さんに入りました。

それがまた、残念な店員さんだったのです。

 

ガラガラの店内。

我々は7人。

店員さんからは一言。

「3名と4名に分かれますが、よろしいですか?」

 

しかし、店内はガラガラです。

分かれる必要がまったくないほどガラガラです。

しかも、案内された席。

なぜか3名と4名の間には大きな衝立(ついたて)が。

 

「いやいや、隣の席でいいでしょ?」

なんだか不服そうな店員さん。

 

これがことの始まりで、その後も様々ありまして。

まぁ、せっかくの楽しい旅行だったはずが、最後に少しだけ残念な気持ちになってしまったわけです。

 

忘れ物、5分で捨てられる

ところが、事件は続きます。

その日、空港ではスタンプラリーをしておりました。

子どもたち、広い空港内をがんばりましてね、全部スタンプを集めました。

 

で、もらえたのは飛行機のペーパークラフト。

年中さんの次男くんは大喜びです。

 

ところが、大変。

スープカレーのお店を出て、トイレに行きましたら、次男くんが言うのです。

「お父さん、お店に飛行機忘れてきちゃった」

 

お店を出て5分。

すぐに次男くんを連れて、お店に戻りました。

「すいません、飛行機の忘れ物があったと思うんだけど…」

 

すると、店員さん。

「あっ、捨てちゃいました」

 

「えっ…、今、店を出たばかりだよ…」

 

「忘れ物だと思ったんで」

 

(客の忘れ物、捨てるの??)

 

次男くん、目に涙を浮かべています。

こういうとき、どう表現していいものなのか。

 

次男くんの目線に腰を下ろすと、優しく声をかけました。

「◯◯ちゃん、飛行機捨てられちゃったんだって…」

もうね、次男くん、目にいっぱい涙を溜めています。

 

でも、彼はわかってるんですね。

忘れてきちゃった自分が悪いんだって。

悲しそうな我が子の顔。

 

そんな僕に追い打ちをかけます。

怒りの導火線に、店員さんもう一押し、火を点けようとしてくるんですね。

 

「あの…、ゴミ箱にあるんで。

 汚れてるんですけど、持ってきましょうか?」

 

う〜ん、試されてる!試されてる!

ここで、どんな態度を子どもに見せるのか?

親として試されてる!!!!

 

こんなとき、どうすればいいのでしょうか?

 

 

期待してないと腹も立たない

ところが、おもしろいもので。

なぜだか怒りが沸いてこない。

 

なんとなく、
「捨てられてるかもな」
って思っていたんです。

 

それまでの接客を見ていて、ガッカリの連続でした。

(わざと?)
と思うような接客でした。

 

(もしかしたら、捨てられてるかもな)

って頭の片隅にあったんですね。

 

だからね、捨てられたと知ったとき。

「あ〜、やっぱり捨てるか…」と思ったら怒りも沸いてこなかったんです。

心の中で「これはおいしい!ブログのネタだな」とすら思ったんです。

 

怒ったところで仕方がない。

大声出して怒鳴ったところで、この店員さんは変わらないだろうし。

腹が立ったから怒鳴るなんて、僕の自己満足。

 

そういう姿を、我が子に見せたくはないわけです。

子育てって、本当に親が親として試される時間ですね。

 

 

 

イライラを感じてしまったとき

我が子にイライラを感じたとき。

 

それはきっと、

「こうあってほしい」

「こうでなければならない」

そんな期待の表れ。

 

この子が「どうでもいい子」であれば、イライラなんて沸いてこないのですから。

 

もしも、イライラを感じたら、
「私はこの子のことが大切なんだな」
って受け止めてみる。

 

でもね、そのイライラを表現しても子どもたちには伝わらないから。

 

深く深く深呼吸して受け止めてみる。

そういうことが大事なんだと思います。

 

 

ちなみに、ペーパークラフトの飛行機はもう一度もらいに行きました。

次男くんの手を引いて事情を伝えましたら、快く新しいのをくれました。

 

もう少しで北海道の印象が悪いまま帰るところでした!

うん!

北海道の方は優しいな!

ラッキー!ツイてる!

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

「愛してる」って伝えていますか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。