「オウム返し」したら、キレられるんですが…

カウンセリングのスキルって、いろいろあります。
で、よく耳にするお話。
「オウム返しをするといい」
僕も昔、研修で言われたんです。
でも、頑なにやらなかった。
アホか!と思った。
相手が言ったことをそのまま返す。
僕は絶対にやらない。
やりたくないから。
ただ、それだけ。
そんなの聞いたあとで、たとえば僕が妻に何かを話すとします。
妻が「オウム返し」してきたら、どうでしょう?
「僕と話す気あるの?」
はい、夫婦喧嘩開戦です。
夫婦仲良くいたいから、そんなことはやりません。
でね、先日こんな質問をいただいたんです。
「オウム返しでいいって言われたから、相手の話すこと全部オウム返ししてたら、話聞いてるの!って怒るんです」
同じような話で、こんなこともあります。
僕の講座でね、子どもの言葉を「いいね」で受け止めようなんて伝えてます。
んでね、
「いいね、いいね」って言い続けたお母さんがいらっしゃいました。
すると、子どもが言うのです。
「お母さん、それしか言わないじゃん!」
スキルじゃなくて、マインドだよ。
あのね、すごく大事なことをお伝えしますね。
大事なのはスキルじゃないんです。
マインドなのです。
僕の子育て講座では前半はスキル的なことをやってますが、後半は思いっきりマインドの部分を深掘りしていきます。
魔法の質問のワークシートを用いて。
なぜかというと、マインドが大事だから。
いや、むしろ、マインドの方だけが大事だから。
この『ハッピーな先生のハッピーな教室』は、一貫して教育者のマインドを書き綴り続けているわけで。
はっきり言って大事なのはマインドです。
正直に書いていいですか?
スキルとか「ど〜でもいいわ!」と僕は思っているのです。
ただ、スキルなんて「ど〜でもいいわ!」と書くと、教育関係者の方々に叩かれるので、スキルは大事だと書いています。
はい、教育技術を磨いてください。
むちゃくちゃ大事ですから。
んで。
大型書店の「学校の先生」しか立ち入らないであろう教育書コーナーには、そんな教育技術の書籍が山ほどあります。
それなのに!
それなのに!
教室がなかなかよくならないのはなぜだろう?
これ、ポイントです。
スキルを書かれた本が山ほどあるんだから、そのスキルを真似すればそれなりの教室ができそうなものでしょう?
でもね、でもね。
うまく行ってない教室って多いわけです。
それはなぜだろう?
これ、大事な問いなのです。
マインドあってのスキルです
大事なのはマインドなんです。
僕はその大切なマインドをず〜っと書き続けてきました。
先生がその在り方を変えないと、ハッピーな教室にはならないから。
シンプルな理由です。
で、最初のオウム返しの話ね。
僕には大したスキルはないけれど。
マインドだけはもう満タンでね。
いつも目の前の子どものことばかり考えてる。
それが、僕のすべてだと言っていい。
で、そういうマインドで子どもと接しているとね、ハッとすることがあるんです。
子どもたちとの会話が盛り上がる。
その瞬間、ハッとする。
「あっ!今、オウム返ししてたな」って。
子どもと同じこと、口にしてたんですね。
「いいね」だって、そうなのね。
自然と「いいね」って言葉が口から飛び出す瞬間があるのね。
たぶんね、たぶんだよ。
うまくいってる先生は、スキルももちろんあるんだろうけど、それだけでうまくいってるんじゃないんだよ。
深くて大きなマインドがあるから、うまくいってるんだと思うの。
で、マインドのある先生のスキルの部分を抽出したものが書籍になってるんだと思うのね。
会ったこともないし、読んだこともないから、適当に想像で僕は書いてますけど。
でも、これだけは自信をもって言える。
そのスキルだけで、小手先の技術だけ使ったって、そんなの子どもたちは見透かしていますよ。
「また、なんかおっ始めたけどさ、そもそもオレらのこと、真剣に考えてんの?」ってね。
「教室がうまくいかないです。どうしたらいいですか?」
そんなメッセージを山ほどいただきます。
みんな、困ってるんですね。
でもね。
「どうしたらいい?」とスキルを求めているうちは、教室はうまくいきません。
大切なのはマインドです。
そこが変わらないと教室は変わらないのです。
子どもたちを変えようとするんじゃなくてね。
変わるのは先生の方です。
そのことに気がつけた先生だけが、子どもたちをハッピーにできるんだよね。
ちょっと今日は辛口でした。
ハッピーな先生になるためのしつもん
何を大切にして、子どもたちの前に立ちますか?
