「子供が学校のことを話さない」というときは…

子供が学校の話をしたがらない

子供が学校のことを話さない

「子供が学校のことを話さない」と悩まれている方がいました。

 

「子供が学校のことを話さない」はダメですか?

 

「知りたい」のは親の気持ち。

でもね、子供は話したくないわけです。

 

理由はいくつか考えられます。

 

話して心配をかけたくない、なんてのもあるでしょう。

「優しさ」

そう思えばいいじゃないですか?

 

はい、おしまい。

…というわけで、これ以上、読み進めないでくださいね。

 

 

話をちゃんと「聴く」

でもね、多くの場合はそうではありません。

 

シンプルに話したくないんです。

あれこれ詮索し出すでしょ?

「何があったの?」

「どうしたの?」

「それで?」

「それで?」

 

そういうのが面倒くさくなっちゃう。

まず、子供は親身になって話を聞いてくれる人に話します。

いや、人間はみんなそうでしょ?

 

ちゃんと聞いてくれる人。

とりわけ、人間関係の悩みなんて、親には話しにくいものですよ。

思春期の子供たちって、そんなもの。

 

 

で、ちゃんとその子がね、行き詰まったときに、話ができる相手がいればそれでいいのです。

 

別に親じゃなくたっていいんです。

学校や塾の先生でも、習い事の先生でも、近所のお兄ちゃんお姉ちゃんでも。

だれだっていいのです。

 

 

一人で抱え込んで苦しんでなきゃそれでいいんです。

「知りたい」ってのはエゴでしょ?

子供を管理したいという親のエゴでしょ?

 

思春期ってね、そういうアンテナが超敏感なわけね。

話したくなれば話します。

 

 

答えはシンプルでね、話したくなる親になればいいんです。

 

 

「聴く」が大事だよね。

聴くのってテクニックじゃない。

在り方です。

 

 

でね、その在り方に目を向けずに、「子供が学校のことを話さない」って子供にあれこれ尋ね出したら、そりゃどんどん話なんてしたくなくなるさ。

子供を変えようとするから、苦しくなるんです。

変えられるのは自分だけ。

自分が変わればいいんです。

 

 

「子供が学校のことを話さない」

 

 

じゃあ、子供が学校のことをを話したくなる親になればいいじゃないですか。

…というシンプルなお話です。

 

 

子供が万引きをする

先日、こんなお悩みが届きました。

 

中学生の息子の万引きはどう指導したら良いですか?

以前店で現行犯で見つかったことがあり、2度としないと涙ながら約束したけどすぐ忘れてしまうのか?今回は店には見つかっておらず私だけ気がつきました。

長い説教は聞けない所がある子だからどんな言い方、言葉なら響くのか?

ちなみに、普段の親子関係は良好のつもりです。

万引きに限らず、善悪を伝えていく難しさを感じています。

 

子供が法に触れることをやってしまう。

何度説教をしても、やってしまう。

それで、お母さんは困っているわけです。

 

 

「親子の関係は良好のつもりです」

 

僕はそんなとき、思うわけです。

「どうしてこの一文を添えたのだろう?」って。

 

 

悪いことをする。

それはよくないよね。

でもさ、なんで悪いことをしてしまったのか。

それをせざるを得なかったのか。

 

 

殺人だろうと、窃盗だろうと、やってる最中はそいつにとって善なのだよ。

すべき理由があって、やってるわけね。

やむにやまれぬ事情がそいつの中には存在しているのね。

 

 

それが僕らにとって「理解できる理由」であるかは別問題ね。

そいつにはちゃんとそいつなりの理由があるってことね。

 

 

でさ、大人って説教したら子供が変わると思ってるでしょ?

変わんないって。

 

 

だって変えられるのは自分だけだもん。

そいつが変わりたいと思わなきゃ変わんないの。

 

 

でね、説教するでしょ。

そんな話を聞くの面倒臭いじゃん。

早く終わってほしいじゃん。

 

 

だから、子供は言うんだよ。

「わかりました」

「ごめんなさい」

「もうしません」

ってね。

 

 

なんでだと思う?

そう言ったら、説教が終わるから。

 

 

間違っても「僕は変わりませんよ。あなたの言ってることは聞きませんよ」なんて言いません。

だって、説教が終わらなくなるもん。

 

 

だから、「どれだけ教え諭しても子供が変わらないんです」ってなるわけ。

 

 

「親子の関係は良好のつもりです」

僕はこの言葉に痛みを感じました。

 

 

なぜ、ここに痛みを感じるのか。

もう熱心な読者の方ならおわかりになると思います。

 

 

子供の姿はさ、今の自分を映し出す鏡だから。

そこにどんな姿が映し出されているか。

のぞき込めるのも、あなただけなんです。

そして、その姿を変えられるのもあなただけなんです。

 

 

大切なのは、対話だよ。

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

望んでもいないのにさ、

変えようとしてくる存在って嫌じゃない?

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。