アホの製造工場になってない?

学校のルール

なんのためにルールを作ったのか、その本質を忘れてルールを守らせることだけに一生懸命になってしまう。

そんなことが、学校という場所には多い。

 

 

何のためにそのルールがあるのか。

これを言葉にできるだろうか?

 

「先生、何でこんなルールがあるの?」

そう子供たちに問われたらちゃんと答えられますか?って話なわけです。

 

 

でね。

 

ある学校じゃエアコンは学級委員だけがオンオフできる。

それがルール。

ところが、ところが。

その日は学級委員さんが風邪で欠席してたんです。

 

で、みんな汗だくで過ごしてるの。

「ねえねえ、なんでエアコン点けないの?」

「学級委員が休みだからです」

 

あぁ、なるほど。

 

 

こんな学校もある。

教室の暖房のスイッチは先生しか触っちゃいけない。

ある日の教室。

すごく寒くって凍えそうなのね。

みんな震えてるの。

「ねえねえ、なんで暖房、点けないの?」

「ルールだから、生徒は点けられないんです」

 

 

あぁ、なるほど。

 

 

 

朝から窓が全開。

朝、先生が換気をしておいてくれたんだって。

で、またみんな震えてるの。

 

「寒いなら閉めればいいじゃん」

「先生が開けたので、勝手に閉めたら…」

 

あぁ、なるほどな。

 

それから、それから。

授業中のこと。

 

「先生、上着を脱いでもいいですか?」

「先生、袖のボタンを外してもいいですか?」

「先生、ロッカーに筆箱を取ってきてもいいですか?」

「先生、辞書で調べてもいいですか?」

 

う〜ん、いや…、別にいいけど。

 

「あのさ、そんなこと、俺の許可いらんよ」

 

「でも、先生、それがルールなんで。ちゃんと許可を得ないと叱られるんです」

 

はぁ…、あぁ、なるほど。

 

「わかった。じゃあ、僕の授業はルールを変えていい?」

 

「その頭で考える。もうわかってると思うけど、他人の迷惑になってなきゃ俺は叱らないんだわ。そうだな、トイレに行きたくて教室を出るときだけ報告すればいいから」

 

まあ、「この先生だけルールが違う」なんてのは、子供を混乱させるからよくないんだろうけど。

ちょっと「こりゃダメだ」って思ったんだよね。

 

 

で、教室を出るときだけ許可を得ようねって伝えたら…。

 

「あの…、先生。うんこがしたいのでトイレに行ってきます」

「あ…、はい、どうぞ…」

 

あのさ、君が大をしたいのか小をしたいのか、僕に興味はありません。

「ちょっとお手洗いに」

でいいの!

 

女の子でしょ!

もう!いや〜ん!

 

ルールってなんのためにあるんだろうね。

学校って忠実な従業員を作るシステムかもしんないよな…なんて思うことがある。

 

 

あのさ、寒かったり暑かったりしたらさ、どうしたらいい?

その頭で考える。

大切なことはルールを守らせることじゃないのにな。

 

 

このままじゃ学校がアホの製造工場になるぜって危惧してる。

僕はそれが怖い。

もっと頭を働かせないとな。

 

ハッピーな先生になるためのしつもん

そのルールは、本当に「子供のためのルール」ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。