子どもたちの成長の通過点に立っていることを忘れない

子どもの成長の通過点に立ち、しっかりバトンパスをする

「学校の先生」はいつもどこに立っていますか?

 

校門?廊下?

 

いいえ、違います。

子どもたちの成長の「通過点」です。

 

子どもたちの長い人生の、

ほんの一部分をともに過ごさせていただく、

僕らはいつも「通過点」なのです。

 

幼稚園や保育園の先生から受け取ったバトンを

中学校へつなぐのが小学校の先生。

 

小学校の先生から受け取ったバトンを、

しっかりと次の進路へつなぐのが中学校の先生。

 

1年生から2年生へ。
2年生から3年生へ。

 

子どもたちの成長の「通過点」に立つという責任。

 

大事な大事なバトンパスです。

 

 

子どもたちの成長を預かるということ


以前、ある小学校でこんなことがありました。


職員室で通知表作りをしていたときのこと。

 

その先生は、何気なく昨年度の通知表を眺めていて、愕然としました。
だれ一人、△がないのです。

 

もちろん、超優秀な子どもたちだったなら問題はありません。

ですが、そのクラスは普通のクラスです。

 

若い担任の先生は、

「いや…、△が一つもないなんてありえないですよ」

と憤っていました。

 

「その気持ち、忘れないでほしい。

 あなたが学校の中心になったとき、

 若い先生にちゃんと評価の本当の意味を教えてあげてほしい。

 その学びを今日はもらえましたね」

 

僕は、そんなことをお伝えしました。

 

今、目の前の子どもたちは何ができて、何を苦手としているのか。
がんばったことを褒め称え、さらなる成長への道を示す。

 

つまり、次への成長のための通知表なんだと、僕は考えています。

 

 

たしかに、甘くつければ、成績に関する苦情はこないと思います。

◎を安売りすれば、それを評価してくれる保護者も中にはいます。

 

でも、そんなことでいいのでしょうか?


本当の力を適正に評価する。
それを見て、

子どもたちがさらに成長してくれることの方が大事。

 

これは明日へのエールなのです。

 

僕らはいつも子どもたちの「通過点」にいます。
次の先生へと

大事な子どもたちの成長を

つないでいく「通過点」です。

 

「通過点」としての潔さ、

子どもたちの成長を温かく見守る、

そんな「ハッピーな先生」でありたいものです。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 

 「通過点」としての役割を自覚する

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。