正しさを求めることは正しくないの♪

勉強ができない子の伸ばし方

これまで、子どもたちにたくさんの「しつもん」をしてきました。

『魔法の質問』は、どんな答えも正解

内観して、内観して。

自分の内側に問いかけるんですね。

 

 

ところが、おもしろいもので。

子どもたちには、2通りの答え方が存在します。

 

 

 

一つは、直感で答える子。

答えは0.2秒。

どんな答えも正解だから。

「しつもん」されたときに浮かんできた言葉を素直に表現できる子がいます。

 

 

 

一方で、じ〜っと考える子もいます。

正解を探そうとします。

どんな答えも正解なのだけれど、正解を探そうとします。

「どう答えればいいか」を考えてしまうのです。

 

言い方を換えると、「大人が喜びそうな答え」を探してしまうのですね。

そんな子に、僕はこう問いかけます。

 

「本当に?」

 

すると、困った顔をするのですね。

 

 

 

ある子が言いました。

「私、質問されるの、苦手です。何を答えていいか、わかりません」

 

 

どんな答えも正解だから。

答えが出てこないのも正解だから。

それが今の現在地。

 

でも、正しさを求めてしまうんですね。

きっと、これまでの暮らしの中で、正しさを求められてきたと思うんですよね。

 

 

 

 

それで、もう一つおもしろい話をしますね。

 

「魔法の質問」は、最後にこんな「しつもん」をします。

「今できる、はじめの一歩は何ですか?」

 

すると、正しさを求めてしまう子の答えは決まって「勉強」です。

それが、本当に自分の答えなのでしょうか?

 

 

 

ある日、こんな答えを言う子がいました。

「今日も、友だちといっぱい笑う」

直感です。

答えが沸いてきたんだそうです。

 

「今できることを考えたら、友だちといっぱい笑って、今日も1日最高だったなって思うことだって、ふっと浮かんできたんです」って。

 

 

 

おもしろいもので。

今できることが「勉強」と答えた子たちは、なかなか勉強に身が入りません。

一方で、「友だちといっぱい笑う」など、直感で答えた子たちは暇を見つけては勉強しているんですね。

 

 

不思議だなぁ、と思いました。

その後の成績の伸びたのはどちらであるか、言うまでもないことです。

 

 

自分を生きている子は伸びます。

だれかのために生きてる子は行き詰まります。

 

 

不思議なものですね。

子どもに正解を求めすぎないこと。

この子はこの子であるだけで素晴らしい。

その子のその子らしさが伸びていけばいいのです。

 

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

その子のその子らしさを認めると、なぜか伸びるのです。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。