声かけ一つで、ちゃんとつながれるんだよね。

子どもにも相手にもリクエストはきちんと伝える

ついつい子どもが叱りたくなるあなたへ

 

人間には好きで得意なこともあります。

もちろん、嫌いで苦手なこともあります。

人それぞれです。

 

 

自分ができることは、他人もできるもの、と勘違いしがちです。

ですから、ついつい「なんでできないの?」と思ってしまいます。

 

 

あなたに苦手なことがあるように、この子にも苦手なことがあるのです。

 

 

「何度言ったらわかるの?」と思うけれど。

たぶん、何度言ってもわからないのです。

 

 

ついつい叱りたくなる。

その気持ち、よくわかります。

 

 

でもね、怒りをぶつけちゃう前に一呼吸。

ちょっと立ち止まってみてください。

 

 

なぜかって?

「怒り」をぶつけても、人は変わらないから。

 

 

そうそう。

変えられるのは自分だけですよ。

 

 

伝えなければ伝わらない

 

「家族が◯◯をしてくれない」

「学校が◯◯をしてくれない」

そんな相談をよくいただきます。

 

 

それで、よくよく話を聞いていくんですね。

すると、おもしろいことがわかります。

 

 

「その要望、伝えましたか?」

「相手は、あなたの◯◯してほしいという要求を知っていますか?」

 

 

すると、口を揃えて、こう言うわけです。

 

 

「伝えていませんでした」

 

 

「◯◯してほしい」と思っているのに、それを伝えていない。

ですから、相手は知らないわけです。

 

「言わなくてもわかってくれるだろう」という気持ちがあります。

わかってもらえていないと、不満を感じます。

 

 

でもね、伝えなければ伝わらない。

これって、当たり前と言えば当たり前のこと。

 

 

どうやら「リクエストする」ということが苦手な方は多いようなのです。

 

 

言葉がけひとつで、人間関係は整う

 

帰宅後の子どもたちは遊んでばかり。

ついつい叱りたくなります。

 

 

「宿題やったの?」

「明日の準備したの?」

「なんでやってないの?」

 

 

ついつい、言葉が刺々しくなります。

こういうときこそ、自分のリクエストを明確にしてみてほしいのです。

 

 

宿題をやらせたい自分。

明日の準備を今日中にさせたい自分。

そんな「自分」の存在をまず認める。

 

 

そのうえで、リクエストを伝えてみる。

「どうして宿題をやってほしいのか」を伝えてみる。

そう意識するだけで、言葉の棘はずいぶん丸くなります。

 

 

教室でも同じです。

「◯◯しなさい」を「◯◯してほしい」に変えるだけで、子どもたちとの関係はずいぶん整います。

指示や命令をリクエストに変えてみる。

 

 

ちょっと意識してみてくださいね。

 

 

変えられるのは自分だけです。

子どもが自発的に変わる気にならない限り、変わらないわけですね。

だからこそ、言葉がけは丁寧さが必要なわけです。

 

 

子どもとつながる問いかけの魔法

あなたがリクエストしたいことは何ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。