「答え」のない「問い」をもつこと

どんな問いが生まれましたか?

実績のない者の後援依頼 

 八方塞がりのときほど、

「問い」をもつことが大切です。

 

 

教育委員会への後援依頼が、

思った以上に苦戦しています。

 

 

9月1日は、もっとも子どもたちの自殺が多い日。

だから、その前に

「命」について考える映画の上映会がしたい。

 

 

映画「うまれる」

映画「うまれる ずっと、いっしょ。」

 

 

この2つの映画のW上映会。

 

子どもたちを無料で映画上映会に

招待するプロジェクトです。

 

クラウドファンディングも成功し、

ネクストゴールに向けて、

すでに動き出しています。

 

 

ネクストゴールによって、

県内全域でキャラバンして回ろうと思っています。

 

 

子どもの自殺。

この課題に立ち向かうプロジェクトです。

 

 

「ぜひ、一緒にやりましょう。

 力になれることがあったら、

 おっしゃってください」

 

 

そのぐらいの言葉を期待していました。

本当に期待していました。

 

 

 

後援依頼を素早くすませて、すぐにチラシの準備をし、各校に配布。

このタスクは、スピーディーにクリアできると思っていたのです。

 

 

だって、県内の子どもたちのためのプロジェクトです。

こんなところで、立ち止まっいるわけにはいきません。

 

 

愛知県内でも、子どもたちが自殺するニュースがありました。

そのための取り組みを、県民市民が主体となってやるのです。

 

 

子どもたちのために、活動するのです。

そして、全国から支援をしていただき、すでに動き出しているのです。

 

▷▷▷プロジェクトの詳細はこちら

 

ところが、後援依頼がうまくいきません。

言われた通り資料を差し替えました。

追加の資料も準備しました。

 
 
ある教育委員会に行ってから言われました。
 
「前例がないから…」

 

 

確かに、「前例」はないでしょう。

前例だけでなく、僕には「実績」もありません。

 

「クラウドファンディングを成功させた」は、

「これからの時代」の実績になりますが、

「これまでの時代」の実績ではないのです。

 

 

また、僕は組織を動かしているわけでもありません。

 

 

一つのプロジェクトのために集まったチームです。

プロジェクトベースで仲間が集い、

自分のできることで協力する。

 

 

一つのプロジェクトが終われば離散し、

また必要があれば集う。

 

 

それがチームです。

 

 

「組織」ではないため、

歴史も実績もありません。

 

 

 

 

提出書類を作りながら感じたことは、

「チーム」にはハードルが高い、ということです。

 

 

突破口はどこにあるか

 

「前例がない」が理由では、突破口がないのです。

 

 

そういえば、僕が学年主任のとき、大反対されたことがあった。

修学旅行でディスニーリゾートに行くことだ。

 

 

これまでの修学旅行先から変更になり、

僕らの学年から東京に行くことに決まっていた。

ところが、当初案にはディズニーランドは入っていなかった。

 

「ディズニー行かないんですね?」

 

前の学年主任から引き継いだ僕は

そこで聞いた話に憤りを覚えた。

 

 

すでに、前学年主任の時点で

「ディズニーに行く」という案が却下されていた。

 

 

その理由が、「前例がない」と言うことだった。

 

「他の学校ではいくらでも行ってるじゃん!」

…ってツッコミはなしだ。

 

「ウチの学校では前例がない」と言う。

「卒業生も行けなかった」と言う。

 

そして、その前例主義を打ち壊す人間がいなかった。

 

僕が学年主任になると、

旅行日程全面改訂した。

 

嫌われようがなんだろうが、

通すべき筋を通して、

前例を覆した。

 

 

「勝手なことをして」

と思った先生もいたと思う。

 

面白くないと感じている人もいただろう。

 

「あーだ、こーだ」と言われ、

マジで息苦しかったけど。

 

 

あのときだって、八方塞がりだった。

その中で、ちゃんと活路を見い出したのだ。

 

 

そうか、あのときはどうしたんだっけ?

突破口は必ずあるはずなのだ。

 

 

問題はいかにして子どもたちに届けるか、だ。 

 

「映画の上映会だけでは前例がない。

 講演会とセットなら…」

 

 

「上映会+講演会」ならば前例があるらしいのです。

 

 

でも、正直、講演会とセットにしようとは思いません。

「W上映+講演会」では、ボリュームがありすぎます。

本当に届けたい子どもたちに届かなくなります。

 

 

フラっと来て、映画見て、「あ〜やっぱ、私、生きよう」って。

それでいい。

それだけでいい。

 

 

そこを「前例」に倣ってまで、後援は必要なのでしょうか。

ただ、教育委員会の後援がないと、学校配布は難しくなる。

 

 

志ある教師に呼びかけて、「あなたの教室で配ってください」はどうだろう?

いや、それは難しい。

 

 

教師が個人で配布物を決められるわけではない。

きちんと管理職に決裁を回し、子どもたちにプリント類は配布されている。

 

 

そこのルールを覆すと、おかしなビラを配り出す教師も出てきてしまう。

それぞれの教師が、勝手きままに何でも配布していたら、公的機関ではなくなるのだ。

 

せいぜい学級通信で知らせていただくレベルか。

 

 

それではほとんど届かない。

さあ、どうする?

 

 

答えのない問いに挑め!

 

 そうそう。

前述の後援依頼について。

別の教育委員会では、こう言われた。

 

「他の教育委員会が出すなら、

 ウチも出します」

 

 

 

「前例を踏襲」

「隣に倣え」

 

こういった姿勢は、

世界を停滞させる。

 

これからの時代は、

想像力と創造力が必要な時代なのだ。

 

外側にある答え(前例や他の人がどうするか)ではなく、

内側にある答えが必要なのだ。

 

 

グーグルで検索できるのは、

「答え」のある「問い」だけ。

 

僕らの脳みそが検索できるのは、

「答え」のない「問い」だけ。

 

 

さあ、どうする?

 

 

人生は「できるか、できないか」じゃない。

いつだって「やるか、やらないか」。

 

 

さあ、さあ、どうする?

 

 

どんな選択肢があるだろう。

その中から、どんなカードを選ぼうか。

 

 

さあ、もっと考えろ。

「問い」を生み出せ。

 

 

「問い」をかければ

「答え」は必ず見つかる。

 

 

 お楽しみはこれからだ!

 

 

創造的な人生を生きるためのしつもん

今日は、どんな問いが生まれましたか? 

 
くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。