死ぬほど辛い思いをしてまで行くべき場所はあるのかい?

子どもの叫び

いじめを苦に自殺をする子どもがいる。

すると、一斉に学校や担任の先生を叩く。

そんなネット上のやりとりを何度となく見てきた。 

 

 

そんなとき、いつも思うことがある。

保護者である親は、どうしていたのだろう?

そればかりが気になった。

 

 

「家ではそんな素ぶりを見せなかった」

決まってそんなインタビュー記事を見た。

 

 

そうか。

じゃあ、学校だな。

悪いのは学校だな。

そう、世間は結論づける。

 

 

学校は言い訳しない。

いつも受け入れるだけ。

だから、攻撃の矢面に立つ。

 

 

僕はいつもいつも不思議だった。

そんなに悩んでいる子どもが、家では平静を装っていられるってことを。

 

 

 

そしたら、児童心理の専門家が、

「子どもは親に心配をかけないために家庭ではそういう素ぶりを見せない」

と語っていた。

 

 

僕はまた、不思議だなぁ…と思った。

親に心配をかけまいと思った子どもが、思いっきり「親不孝な形」で死を選ぶんだなぁ…って。

 

 

やっぱ、僕にはよく分からない。

そういうものなのだろうか?

 

 

 

一人の親として思う。

3人の子どもの親として思う。

 

 

僕にホントのことを言えずに平静を装い、

黙って死を選ぶ。

そっちの方が悲しいよな…って。

 

 

こういった事件のとき、親を責めるようなメディアはない。

叩きやすい相手を叩けばいい。

それが正解だ。

 

僕は子どもの些細な変化に気づける親でいたい。

子どもがたとえ平静を装ったとしても、それすら見抜ける親でいたい。

その点が過保護でいたいのだ。

 

 

ヤツらの成績なんぞ、どうだっていい。

宿題なんかやってなくたって構わない。

どうでもいいんだよ、そんなこと。

 

 

でもさ、生きることに疲れたら、遠慮なく相談できる関係性でありたい。

学校なんて行かなくてもいい。

 

 

言っとくけど、学校行って死んだ奴はいるけど、学校に行かなくて死んだ奴はいない。

死ぬほど辛い思いをしてまで、行くほどの場所じゃないんだ。

いや、死ぬほど辛い思いをしてまで行くべき場所は世界中探したって、どこにもないのさ。

 

 

指示もアドバイスもいらない。

お前たちがやりたいことを、お前たちのやれる範囲でやればいい。

僕はいつもそんなことを考えている。

 

 

生きてるだけで100点満点の存在だから。

あなたはあなたであるだけで素晴らしいんだよ。

 

 

子どもとつながる魔法の質問

 どんな存在ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。