「クレーム」の受け止め方
電話の向こう側のストーリー
保護者からの苦情のお電話を、
「そんなことぐらいで電話してきて」
と言う先生がいて、
驚いたことがあります。
学校に電話をかけるということは、
決して簡単ではありません。
保護者は
いきなり電話をかけているわけでは
ないのです。
もちろん、そういう方もいますよ、中には。
学校に電話をかける前に、
かなりのブロックがあるんです。
「こんなことで、電話していいかな?」
「ウチの子に不利になるんじゃないか」
「モンスターペアレンツだと思われるんじゃないの?」
だから、
すぐには電話をしているわけではないのです。
迷って悩んで、もう限界!
というタイミングでの電話なのです。
そして、
一つの事件では電話をしていない。
いくつかの小さなことが積み重なって、
電話をかけるしかなくなって、
ようやく電話をかけている。
電話の向こうには、もっと長いストーリーがあるのです。
保護者の立場に立って考える
保護者からの苦情。
どのように対応されていますか?
僕は、たくさんの炎上シーンを見てきました。
そして、炎上した状態からバトンタッチして、
火消しに奔走したことも何度もありました。
自分で炎上させたことも何度もありますが…。
学校を舞台にした
訴訟を専門にされている
弁護士の先生から伺ったお話です。
「学校の先生は謝るのが下手」
「謝れば済むのに謝らない。
それでこじれて訴訟になるんですよね」
たしかに、
苦情がくると一生懸命説明をし始めます。
保護者よりも上に立とうという
マインドが見え隠れするんですね。
そして、
議論になり、
どんどん炎上していきます。
保護者にお会いした経験から
炎上した保護者にお会いして、
丁寧に話を聞いていく。
すると、
次から次へと不満が出てくる。
そんな不満の積み重ねが、
あるとき「苦情の電話」として
表出しているに過ぎません。
「そんなことぐらい
電話してこないでよね」
と言う言葉を耳にすると、
とても残念な気持ちになります。
「そんなこと」の前には
「こんなこと」が山積みされているのです。
ハッピーな先生になるためのステップ
お電話いただいた
保護者に寄り添って、
丁寧に対応する