心のグラスを満たそうとしてはいけない

マララ・ユスフザイを育てた子育てとは

自分の心のグラスを満たそう。

そこから溢れ出たもので、他者を満たそう。

 

 

そんな言葉をよく耳にします。

とりわけ、日本人は自分を満たすことが苦手なよう。

 

 

自分のグラスは自分で満たすもの。

ところが、自分のグラスを自分で満たすことは簡単ではありません。

 

 

だから、ついつい他者を癒すことで、自分を満たそうとしてしまいます。

イケてないセラピストがやりそうなこと。

 

 

忘れてはいけないことがあります。

自分を満たそうとすると、足りない部分に目が向きます。

グラスの空きスペースが気になります。

 

 

すると、空きスペースがどんどん大きくなるのです。

自分のグラスを「満たそう、満たそう」とすればするほど、グラスのサイズが大きくなってしまうのです。

 

 

まだ足りない。

まだ足りない。

もっと、もっと。

 

 

満たそうとすればするほど、足りないものにフォーカスしてしまう。

人間って、そう言うところがあると思うのです。

 

 

大切なことは、グラスの中身に目を向けることです。

今、あるものにフォーカスするんです。

 

 

できてることは何だろう?

今あるものは何だろう?

 

 

そうやって、うまくいっていることにフォーカスしてみる。

すると、うまくいってることが大きくなります。

 

 

事実という名の中身の量は変わりませんが、グラスのサイズが変わるのです。

満たそうとすればするほど、空になる。

今あるものに目を向けるほど、満たされる。

 

 

人間って本当に面白い生き物ですね。

 

 

子育てだって同じです。

先生と児童生徒の関係だって同じです。

 

 

この子の「うまくいってるところ」は何ですか?

足りない部分にフォーカスするのをやめてみよう。

うまくいってるところにフォーカスしよう。

 

 

それだけで、子育ても教育も変わるのです。

難しいテクニックなんて必要ないのです。

在り方が変われば、子どもとの関係性が変わります。

 

 

変えられるのは自分だけ。

子育てはがんばらなくてもいいのです。

今をありのままに受け入れるだけでいいんですよ。 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。