「恐怖」を生むなら「暴力」です
先生が教室に持ち込んでしまいがちな「暴力」
物質的に身体を傷つける暴力や、言葉で相手の心を傷つける言葉の暴力は、大変わかりやすい暴力です。
暴力にはもう一つ、心に働きかける受動的な「暴力」が存在します。
僕らは、知らず知らずにその「暴力」を教室に持ち込んでしまっているのです。
恐怖や脅しで子どもたちを従順にしたり、くみしやすい相手にしようとする。
そんな暴力です。
成績で脅す。
他者と比較する。
他クラスと比較する。
他学年と比較する。
そうやって劣等感を生ませる。
保護者に伝えるよ、と脅す。
大声で怒鳴り散らして、恐怖を覚えさせる。
「こんなことでは将来、
社会で通用しない」
と不安を煽る。
「大人」と「子ども」
「先生」と「児童生徒」
価値観が変わり、社会の見る目が変わっても、教室の中でのパワーバランスはやはり「先生」の方が圧倒的に有利なポジションにいます。
この圧倒的な関係性を利用して、
力づくで物事を進めれば、
それは「暴力」です。
暴力からは暴力しか生まれないことを知っておきながら、かつての僕もそうでした。
将来の不安を煽り、成績を武器に脅し、高圧的な態度で支配しようとする。
いわば「独裁者」でした。
それが「正しい」と信じていました。
「カリスマ型学級経営」では、先生は「独裁者」になる必要があります。
児童生徒をコントロールしなければなりません。
コントロールするうえで、「恐怖」は大変便利な道具です。
しかし、「ファシリテーター型学級経営」は違います。
「ファシリテーター型学級経営」に「暴力」は必要ありません。
今一番大事にしていることは、「先生自身」が非暴力的な存在として教室にいることです。
もちろん、僕は未熟な人間です。
「普通の先生」です。
まだまだ足りない部分はたくさんありますし、感情にも流されやすいです。
そんな自分の現在地を理解して、さらに「ハッピーな先生」を目指しています。
「ハッピーな先生のハッピーな教室」をお読みいただいているすべての先生方とともに、僕も成長していきたいと考えています。
ハッピーになるためのステップ
「恐怖」で支配するやり方は手放す