「恐怖」を生むなら「暴力」です

先生が教室に暴力をもちこむな

先生が教室に持ち込んでしまいがちな「暴力」


物質的に身体を傷つける暴力や、言葉で相手の心を傷つける言葉の暴力は、大変わかりやすい暴力です。

 

暴力にはもう一つ、心に働きかける受動的な「暴力」が存在します。

 

僕らは、知らず知らずにその「暴力」を教室に持ち込んでしまっているのです。

 

恐怖や脅しで子どもたちを従順にしたり、くみしやすい相手にしようとする。

そんな暴力です。

 

成績で脅す。
他者と比較する。
他クラスと比較する。
他学年と比較する。
そうやって劣等感を生ませる。

 

保護者に伝えるよ、と脅す。

 

大声で怒鳴り散らして、恐怖を覚えさせる。

 

「こんなことでは将来、

 社会で通用しない」

不安を煽る。

 

「大人」と「子ども」
「先生」と「児童生徒」

 

価値観が変わり、社会の見る目が変わっても、教室の中でのパワーバランスはやはり「先生」の方が圧倒的に有利なポジションにいます。

 

この圧倒的な関係性を利用して、

力づくで物事を進めれば、

それは「暴力」です。

 

暴力からは暴力しか生まれないことを知っておきながら、かつての僕もそうでした。

 

将来の不安を煽り、成績を武器に脅し、高圧的な態度で支配しようとする。


いわば「独裁者」でした。

 

それが「正しい」と信じていました。

 

「カリスマ型学級経営」では、先生は「独裁者」になる必要があります。

 

児童生徒をコントロールしなければなりません。

 

コントロールするうえで、「恐怖」は大変便利な道具です。

 

しかし、「ファシリテーター型学級経営」は違います。

 

「ファシリテーター型学級経営」に「暴力」は必要ありません

 

今一番大事にしていることは、「先生自身」が非暴力的な存在として教室にいることです。

 

もちろん、僕は未熟な人間です。

「普通の先生」です。

まだまだ足りない部分はたくさんありますし、感情にも流されやすいです。

 

そんな自分の現在地を理解して、さらに「ハッピーな先生」を目指しています。

 

「ハッピーな先生のハッピーな教室」をお読みいただいているすべての先生方とともに、僕も成長していきたいと考えています。

 

 

ハッピーになるためのステップ

 

 「恐怖」で支配するやり方は手放す

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。