子どもの良さを引き出すだけ

子どもの良さを引き出す

日本の文化である和食。

主な調理方法は、「焼く」「煮る」「蒸す」ですね。

味付けは、素材の味を生かすため、とてもシンプルです。

 

 

塩や醤油、味噌などを用い、スパイスなどは使いません。

ポイントは、「素材を生かす」です。

 

 

日本の文化は、素材そのものを生かすことを大切にしています。

 

たとえば、風呂敷。

いろんな包み方がありますよね。

中身に合わせて、風呂敷が形を変えるわけです。

 

そこが、欧米の鞄文化とは異なります。

 

 

着物も面白いですね。

一枚の布、つまり反物の状態から着物に仕立てます。

着物は直線で裁断をし、パズルのように組み合わせているのだそう。

ですから、元に戻すことが可能なのだそうです。

 

 

洋服のように、パターンを取って切るわけではないのですね。

和室も面白いですよね。

襖で仕切ることによって、大きな部屋や小さな部屋に変わります。

ちゃぶ台を出せばリビングに変わり、布団を敷けばそこが寝室に変わります。

 

 

ぜんぶそう。

日本の文化って、とても柔軟なんです。

相手に合わせて形を変えるんですね。

 

 

ポイントは、素材はそのまま。

素材の良さが一番引き立つように、周囲が形を変えてきたということです。

 

 

ニッポンの子育ても、それが大切だと思うのね。

100人いたら100通り、1000人いたら1000通りの子育てがあるでしょう?

 

 

みんな違って、みんないいじゃない?

その子その子を感じて、その子その子に合わせてあげるの。

素材の良さが引き立つようにしてあげるのよ。

 

 

それがさ、欧米から「教育」ってものがやってきてさ。

僕らの子育てもずいぶん形を変えちゃったの。

 

 

みんな「素材を変えること」に一生懸命よね。

ソースかけて、スパイスかけて、「素材の味」が何もしなくなっちゃったじゃない?

 

 

そういう教育の結果が、今の大人よね。

「自分が何をしたいのかわからない」

「好きなこと、得意なことが見つからない」ってなってるわけ。

 

 

これは、あれよね。

せっかくヒラメで生まれたのに、サバと比べちゃうわけ。

「あんた、脂が乗ってないわね〜」って言いながら、必死に大人はヒラメにオリーブオイルをかけるの。

 

 

なんか欧米風でしょ?

メロンに生ハムを巻くじゃない?

たぶん、メロンはメロンとして食べた方が美味しいし、生ハムは生ハムとして食べた方が美味しいと思うの。

 

 

大人も子どもも「ありのまま」を生かした方がいいのよ。

その人の良さが最大限に輝く社会がいいじゃない?

 

 

比べる必要なんかない。

適材適所ってものがあるでしょう?

置かれた場所で咲くのもいいじゃない?

 

 

ヒマワリの種を植えたらヒマワリが咲き、

アサガオの種を植えたらアサガオが咲く。

それが自然の摂理でしょ?

 

 

人間だけだよね。

ヒマワリを見ては「あっちの花がいい〜♫」と言い、

アサガオを見ては「あっちの花がいい〜♫」と言ってるのは。

 

 

大切なことは咲くこと。

その人がその人らしく生きられること。

大切なことは「素材を変えること」ではなく「素材を生かすこと」よね。

 

 

ってなると、ポイントは「引き算」。

足すことばかり考えちゃうけどさ。

足すから「素材の良さ」が見えなくなるのよね。

 

 

ホントは引くことが大事なの。

 

 

魔法の質問

 どんなところが輝いていますか?

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。