学校でちゃんとやってるか心配です!

漢字が苦手な子ども

あるお母さんのお話です。

お子さん同士がすぐ喧嘩するんですね。

我が家もそう。

 

 

ゲームの順番、漫画をどちらが先に読むか…。

床に落ちたお菓子のゴミを「それを僕じゃない」「いや、わたしじゃない」なんてやっている。

 

 

あ〜〜、ヤダヤダ!

また、兄弟ゲンカだよ。

 

 

そんなこと、よくありますよね。

そのお母さんもね、兄弟ゲンカに悩んでいたんです。

 

 

上の子は下の子に対して言葉遣いがきつい!

下の子も上の子と張り合って配慮が足りない!

あ〜、こんな姿が家の外でも出たらどうしましょう?

学校で他の子にも意地悪などしないかしら?

 

心配で心配で、たまりません!

 

「家でもこうなのです。学校でもきっとこうなってるはずです」

 

 

そうおっしゃるお母さんに、僕は尋ねました。

「へ〜〜、学校でも意地悪とかしてるんですか?」

 

 

すると、こう答えました。

「えっ…、いや、してないです」

「してないんですか?」

「したら、ヤダな…って」

「あ〜、なるほど、先生はなんと?」

「周りに気を配れるとっても良い子って…」

「良いですね〜〜。学校では良い子にしてるんですね」

「はい」

 

 

起こってもいないことに悩む。

親ってさ、そういうところ、あるよね。

不安だし、心配だし。

だから、どんどん先回りして妄想が進む。

 

 

「このまま行ったら犯罪者になりませんか?」と幼稚園児のお母さんに尋ねられたこと、何度もあります(笑)

 

 

家の中ではダラしないけど、学校に行くとちゃんとやっている。

そんな子はたくさんいます。

そんな子を見て、「家でもちゃんとしてくれたら…」と思うのもまた親心です。

我が子たちなんて、モロにそのパターンです。

 

 

でもね、「家でも学校でも」なんて大変です。

どこかで息を抜かないとね。

だって人間だもの。

 

 

むしろ、家でガスを抜ける家庭は素晴らしいですよ。

逆のパターンだと大変ですよ。

 

 

「家ではちゃんとしてるけど、学校ではグチャグチャ」

こっちの方が困ります。

だって、家で息が抜けないんだもん。

その反動で、学校で息を抜くんだもん。

社会性っていう意味じゃ問題でしょう?

 

 

まあ、そう考えるとね、家庭で息が抜けるってのは大切だよ。

父ちゃんも、母ちゃんもそうだぜ。

家庭でガンバなきゃならない環境って辛いべ!

 

 

「あれやりなさい!」

「これやりなさい!」

「次は習い事!」

「はい、お手伝い!」

「歯を磨いたの?」

「顔、洗ったの?」

「早く寝なさい!」

「早く起きなさい!」

 

 

あ〜、うるさい!うるさい!

息も抜けないわ…。

 

あなたに贈る魔法の質問

 この子がうれしいそうにする瞬間はどんなときですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。