過保護すぎる子育てが哀れな男を育てる


ある女性起業家と話をしたときのことです。

起業することに旦那さんはとても反対したのだそう。

 

 

それは起業してからも変わりませんでした。

「女は家庭で働くもの」

そんな古い価値観に縛られていた、というわけではありませんでした。

 

 

それは、その後の出来事でわかります。

彼女の収入が上がるにつれ、旦那さんはどんどん仕事を辞めるように言い出したのです。

 

 

彼女には意味がわかりません。

やがて、彼女の収入は旦那さんを追い抜くことになります。

すると、さらに彼の追い込みは強くなったのだそうです。

 

 

そんな旦那さんに嫌気がさしてきたある日のこと。

 

 

彼女はインフルエンザになりました。

熱は39℃を超え、彼女は布団の中で過ごしていました。

 

 

そんな彼女に、旦那さんは言いました。

 

 

「僕の夕飯、まだ?」

 

 

彼女は離婚を決意したそうです。

自立できていない彼は、その後哀れな末路を辿ることになります。

 

 

ここで重要なのは、この男性をその母親がどう子育てをしてきたか、ということなんですね。

 

 

お義母さんは全部やってしまう人なんだそうです。

身の回りのことを全部やってしまう。

 

 

すると、当然のことながら何もできない人が育ちます。

食事ひとつまともに作れない。

掃除も洗濯もできない、自立のできない依存男が完成します。

 

 

さらに言えば、愛し方も愛され方も知りません。

奥様をお金でつなぎとめておく必要がありました。

だから、奥様の収入が上がることは不都合だったのです。

 

 

やがて、子どもは巣立つもの。

大切なことは上手に巣立たせてあげることです。

 

 

あるお母さんがこんな話をしてくださいました。

 

「子どもに最大限のことをしようとしていました。

でも、最低限のことにとどめることが大切だと気づきました」

 

 

子どもには「最大限のこと」をしてあげたい。

それは親の愛ではあるのだけれど。

 

 

子育ては引き算だから、削ぎ落とすことが大切なんです。

手を出し過ぎて、何もできない哀れな男を作らぬように。

 

 

魔法の質問

 やめてもいいことは何ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。