いじめが起きない学級づくり


「いじめ」を解決することほど難しいことはない


「いじめ」が起きたときに必要な「時間」と「エネルギー」。
そして、失う「信頼」。

「いじめ」は起きてしまうと、それを解決するのは、決して容易ではありません。

僕は、教員生活のほとんどの時間を「生徒指導」の担当として過ごしてきました。
では、「いじめ」はなかったのか。
そんなことはありません。
大きなものから、小さなものまで、たくさんの「いじめ」と出会ってきました。

そのすべてを解決できたのか。
本当の意味で解決できたのか。
そう問われれば、僕には解決できなかった「いじめ」がたくさんあります。

 

いじめのニュースを見た人が、「いじめを解決できない無能な先生」と書き込む。
そんな書き込みを見て思うのです。

「いじめの解決」
そんなに簡単じゃないです。
叱ればいい?
罰すればいい?
それで解決できるぐらいなら、大人の世界の「いじめ」だってなくなっているはずです。

 

僕には解決できなかった「いじめ」がたくさんありました。

 

「いじめ」と認識できるレベルになってからえは遅いのです。

はっきりと「いじめ」と認識できる形にまでなってしまってから手を入れるのでは、もう遅すぎるのです。

人が何十人も暮らしていれば、ぶつかったりすれ違ったり、人間関係の摩擦は其処彼処に潜んでいます。
それが人間社会です。

早期発見。
もちろん大切です。

迅速な対応。
もちろん大切です。

でも、一番大事なのは、予防です。
いかにして「いじめ」が起きない土壌をつくっておくか。
人間関係の摩擦を、摩擦のうちに対処できるか。

たとえば、摩擦が起きないように、潤滑油を流しこむ。

摩擦熱で発火して炎上する前に、いかにしてその摩擦に手を打っていけるか。
これがポイントです。

「いじめ」が起きてから使うネガティブなエネルギー。
「いじめ」が起きる前に使うポジティブなエネルギー。

どちらのエネルギーがあなたにとって、そして子どもたちにとって有益でしょうか。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 「いじめ」は予防することにエネルギーを注ぐ

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。