『いじめはゆるなさい宣言』をしておく


初動の遅れを生み出すのは「迷い」


「いじめ」は、被害者が「いじめられている」と感じたら「いじめ」です。

とは言え、殴る蹴るといった暴力、面と向かって「バカ」「アホ」という言葉の暴力、なんていうわかりやすい「いじめ」ばかりではありません。

 

むしろ初期の「いじめ」は、

「おゃっ?」(ちょっと今の、感じ悪くない?)

というとてもつかみづらいものだったりします。

 

その基準も、とても曖昧だったりします。

ですから、「いじめ」と判断して動き出すと、「学校は騒ぎすぎ」などと加害者の保護者から反撃にあうこともあります。

そして、この反撃は少しずつ学校を、そして先生を臆病にさせていきます。

どこからが「いじめ」で、どこまでが「いじめ」でないのか。

 

この判断の迷いが、初動を遅らせます。

 

「いじめは許さない宣言」で「迷い」を断ち切る

だから、僕は「学級開き」の日に「いじめは許さない宣言」をしておきます。


学級通信の第1号は「いじめは許さない」と書きます。

学級懇談会でも、「いじめは許さない宣言」をします。

 

学校の中で辛い想いをしている子がいれば、それは「いじめ」です。

冗談だろうが、からかっただけだろうが、「いじめ」です。

僕は「いじめ」を絶対に許しません。

 

これを必ず伝えます。

異論を挟む隙間のない「正論」です。

まず宣言しておく。

こういうときは「正論」に勝るものはありません。

 

宣言をしておくだけで、とても動きやすくなります。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 あらかじめ「いじめは許さない宣言」をしておく

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。