情報を鵜呑みにして物事を語ることの怖さ


「先生へのいじめ」が話題になっている。

今、やり玉の一人が「前校長」である。

 

 

見て見ぬふりをした、とか。

助長した、とか。

まあ、いろいろ言われてる。

 

 

んで、新しい校長先生が取材に応じてるけど、

前校長が出てくるべきじゃないか、とか言われてる。

 

 

でもさ、思うんだな。

その新しい校長って、前の教頭だったんでしょ?

 

 

これ、教員だったらわかると思うけどさ、

たぶん職員間のことって、教頭のが詳しいんじゃね?

 

 

校長先生って、基本的に校長室にいるじゃん?

実際、職員室に陣取って教職員を眺めてるの、教頭さんじゃね〜の?

…って私は思ったのね。

 

 

まあ、でも、昔、ある校長さんに言われたんだよね。

「俺たち校長が高い給料もらってるのはさ、何かあったとき、責任取らされるためだよ」って。

 

 

それ、あるなぁ…って思うよ。

 

 

 

校長先生がどこまで事情を知っていたかって、けっこう怪しいとこじゃないかな…って思うのよね。

「伝えた」ってのと「伝わった」ってのは違うしね。

 

 

情報共有、大事じゃん?

でもさ、情報が上がってこないんだわ。

マジで。

 

 

僕ね、2校、小中一貫校に勤務したんだよ。

そのとき感じたのは、小学校の情報伝達の遅さね。

伝わってこないんだよね。

 

 

基本的に、事が大きくなってから伝わってくる。

担任の先生も自分でなんとかしなきゃって思いがあるのね。

 

 

ベテランの小学校の先生にさ、これも尋ねたのよ。

「なんで、小学校の先生は早めに情報をくれないんですか?」って。

 

 

そしたらさ、こう言われたの。

 

「小学校って、情報を共有する文化が中学校ほどないんだよ」って。

あ〜そっか、文化の違いか…って納得した。

 

 

部活動の是非の議論もさ。

たぶん文化の違い。

 

 

小学校って習い事の延長、託児の延長的な要素が強いのかもな。

中学校はさ、生徒指導と連動しててさ。

「部活動でなんとか保ててる」みたいな子がおるんだわ。

 

 

まあ、これも「意識高い系先生」は、「それを部活動ではなく学習で」とはほざくんだけどよ。

まあ、子どもを見てみろ、と。

 

 

マジで非行に走っちゃう一歩手前の子ども、家庭環境むちゃくちゃの子どもをさ、先生たちはあの手この手でドロップアウトしないように、汗をかいてるのな。

 

 

部活動って、俺、そんなに悪いもんじゃないと思うよ。

実際、教室で好き勝手にやってるくせに、部活動だけは一生懸命やってるとかさ。

部活の顧問の先生には頭が上がらない、とかさ、あるじゃん?

 

 

それを、「体育会系のノリだ!」とか言って批判するのは簡単だけどさ。

実際、荒れた学校に赴任してみろよ。

赴任してから物を語れ。

 

 

同じ時間汗を流して、一緒に笑って一緒に泣いて、一緒に叱られてさ。

それで、なんとか学校生活が保てて、無事卒業していく子どももおるんだわ。

 

 

部活動もそう。

組体操もそう。

キャンプファイヤーもそう。

 

 

とにかく批判、批判、批判。

あれも悪い!これも悪い!

 

 

そうやって語るのは簡単なんだわ。

でもさ、実際、学校現場がどうなってて、子どもはどんな気持ちで、先生はどんな気持ちで、保護者はどんな気持ちでってとこまで踏み込みたいよな。

 

 

あと、そういう実情って、校種や地域で違うわけじゃん?

議論の土壌が違いすぎて、ごちゃごちゃしてんだよな…って思う。

 

 

あれ?

最初、何の話してたっけ?

 

 

そうだ、教師のいじめだよ。

教師いじめの話を書いていたんだった。

 

 

あれだって、見えているのは一部じゃん?

いじめた先生にも、いじめられた先生にも、僕は会ったことがない。

あの職員室の空気感もわからない。

あの校長もあの教頭も会ったことがない。

だから、よくわからない。

 

 

起こった事実を周辺にいた人が自分のフィルターで見ている。

それを記者は自分のフィルターで切り取って発信している。

 

 

そういう情報を見聞きするたび、「本当はどうなんだろ?」って思う。

怒りとか悲しみよりも「本当はどうなんだろ?」って思う。

 

 

「本当はどうなんだろ?」の視点って大事だと思う。

 

 

例えばさ、「前校長が悪い!」って空気感があるけどさ。

俺からすると、「教頭さんの方が詳しいんじゃないか?」とか思ってしまう。

まあ、それも僕のフィルターか。

 

 

 

多くの情報には発信者の意図が隠されている。

その意図に気づかぬ者は情報に躍らされる。

今、世の中でそういう感じになってるよね、って思う。

 

くればやし ひろあき

公立中学校で16年間3000人以上の子どもたちと出会ってきた思春期の子どもの専門家としてメルマガ配信。当初、学校の先生に向けて発信したが、先生たちには見向きもされず。なぜかお母さんたちの心を掴んでしまい、北は北海道から南は沖縄まで全国各地に呼ばれるようになる。個人セッションをスタートすると、お母さんたちで行列ができる。
気がつけば、幼保小のPTAや高校生、なぜかシルバー人材センターまで、いろんなところに呼ばれる講演家に。
「お母さんとお母さんをつなぐ」をコンセプトに『子育て万博』を主催。妻とともにお母さんコミュニティー『プレシャス』を主宰し、名古屋にてお母さんのための寺子屋『ラブリー』を開校。
また、STRインストラクターとして年間350名が入門講座を受講。その上位講座である門下生養成プログラムは全国16都道府県から参加し、3日で満員御礼となる。
365日、子育てからパートナーシップまで、人妻たちの悩みに寄り添う生活を続けている。
妻と3人の子どもの5人家族。1978年生まれ。出身地名古屋。