叱っても解決しないこと

叱らない 提出物 宿題 学級担任

提出物を出せる子、出せない子

提出物をちゃ〜んと出せる子がいます。

宿題をちゃ〜んと出せる子がいます。

個人懇談会の折、そんな子のお母さんに僕は尋ね続けました。

 

「どうしてお子さんは、ちゃんと提出物を出したり、宿題を出したりできるのですか?

 ご家庭で、どんなしつけや声かけをされていたのですか?」

 

すると、みなさん、同じ言葉が返ってくるのです。

 

「いや〜、とくに何も言ってないんですけどね。

 昔から、ちゃんとやるんですよね」

 

 

反対に、

提出物をちゃ〜んと出せない子がいます。

宿題をちゃ〜んと出せない子がいます。

個人懇談会の折、そんな子のお母さんに僕は尋ね続けました。

 

「お家では、どんな様子ですか?」

 

すると、みなさん、同じ言葉が返ってくるのです。

「どれだけやりなさい!って言ってもやらないんです。

 もうイヤになっちゃいます」

 

提出物や宿題をちゃんと出せる子は、言われなくても出せる子。

提出物や宿題をちゃんと出せない子は、言われても出せない子。

 

ちなみに、どちらのお母さんも、よくこんなお話をされるのです。

 

「でもね〜、妹の方は全然出せないんですよ」

 

「でもね〜、お兄ちゃんは違うんですよ。

 ちゃんと出せるんです」

 

提出物や宿題忘れを「しつけ」の問題、「家庭」の問題、「本人」の問題で片づけてしまうのはいかがなものでしょうか。

 

叱らない方法を考えることを楽しむ

そもそも、提出物や宿題がきちんとできない子は、時間を守ったり、文字をきちんと書いたり、自分を管理したり、話を聞いたり、などがちょっぴり苦手。

 

それは、その子がもったユニークな部分です。

 

「叱ること」で解決することではないと考えています。

もちろん、恐怖を覚えるほどの叱り方で、人格に働きかければ「変えること」は可能かもしれません。

 

でも、それって教育的ではありませんよね。

 

「ハッピーな先生」は、そこで考えるのです。

悩んで悩んで悩み抜くのですね。

「どうしたら、この子が提出物や宿題を出せるだろうか」って考える。

 

叱って終わりは、先生じゃありません。

 

「こんなに叱ってるのにできない!

 私はちゃんと仕事をやっている!!

 叱ってもできないこの子が悪い!!!」

 

こんな考え方は、悲しいなって思うのです。

 

目の前の子どもを幸せにするのが「ハッピーな先生」なのです。

「叱らない方法」を考えることを、心から楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 叱って片づけるのではく、困っている子を真の意味で助ける。

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。