合唱練習でふざける子がいて困ったときは

合唱 ふざける

読者の皆様からのメッセージ

私は、生徒を叱ってしまいます。

来週に迫った合唱コンクール。

男子がふざけて練習をちゃんとやってくれません。

叱ります。

叱られた生徒は、ニヤニヤします。

ナメられたと思い、もうどうにでもなれ、と思ってしまいます。

今日も重い気持ちを引きずったまま学校に行きます。

 

なぜ、その男子生徒はふざけて練習しないのでしょうか?

 

恥ずかしいのかな?

自信がないのかな?

注目されたいのかな?

先生にかまってもらいたいのかな?

 

そういうことにフォーカスしたとき、「叱る」以外の選択肢が見つかります。

 

ナメられたらダメですか?

言うことを聞かせなければダメですか?

 

こちらの思いを伝えるのではなく、子どもの話に耳を傾ける時間をつくってみるのはいかがでしょうか

 

「歌いたくないの?」

 

廊下で二人、静かな気持ちで話をする。

怒りを届けるよりも、つながりをつくる方が先かな、と思います。

 

歌わない生徒を呼び出しました。

「なぜ歌わないの?」と聞きましたが、何も言いませんでした。

それで終わってしまいました。

 

 

生徒指導で大切にしたいこと

「歌いたくないの?」って、優しく問いかけてほしかった。

「歌うの、嫌い?」でもいいかな。

「みんなと一緒にやるの、いや?」でもいいかな。

 

怒りは手放してね。

ただただ、心配な気持ちで問いかける。

 

「歌いたくないの?」は、相手の心に寄り添う問いかけ。

「なんで歌わないの?」は、こちらの意図を放つ問いかけ。

 

だってね、

 

「なんでダイエットしないの?」→(やせようよ!)

「なんで勉強しないの?」→(勉強してよ!)

「なんで働かないの?」→(働けよ!)

 

問いかけてるわけではないのですね。

これは、意図を放ってるのです。

 

▽▽こちらの記事も参考に▽▽
「なんで?」をやめたら、子どもは変わる

 

子どもは子どもらしいのが一番よ♪

子どもはね、子どもらしいのが一番で。

 

そりゃ、合唱で歌わない子の一人や二人いますよ。

いて、いいんですよ。

いや、いた方がおもしろいんです。

 

一人や二人、集団を乱す子がいてね。

そのうち子どもたち同士がぶつかって。

もうね、涙なんか流して、でも最後は感動的な合唱になっちゃうの。

 

むしろ、最近はニヤニヤしちゃう。

そんな子が場を乱し始めると。

 

 

「先生、◯◯くんが歌いません」

「どうしたいの?」

「歌ってほしいです」

「そのためにできることは?」

「先生が注意することです」

「えっ、ヤダよ!だれの合唱なの?」

「私たちの合唱です」

「そ〜だね。それで、できることは?」

「みんなで相談してみます」

 

教えない先生は、いつもそんなやりとりで終わります。

 

で、なにもしないかというと、ここからが教師力。

見えないところで動くのです。

その子にちゃんとアプローチしておくの。

 

それがね、「歌いたくないの?」という問いかけ。

最後の問いはこうだね。

 

「みんなの期待に応えるために、何ができるだろう?」

「みんなに喜んでもらえる自分になるためにできることはなんだろう?」

 

この「しつもん」にたどり着くためのプロセスは、きっと人それぞれだと思います。

 

ナメられたっていい。

バカにされたって構わない。

目の前の子どもをハッピーにすることだけが志事です。

自分がどう思われるかなんて、どうだっていいのだよ。

 

そういう気概で子どもたちと向き合ったら、ナメる子なんていないけれど。

 

ハッピーな先生になるためのしつもん

子どもに寄り添うために、どんな言葉をかけますか?
 
 
くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。